TRIO チューナー KT-8005 修理


調整  

サービスマニュアルの手持ちがありませんので類似機種を参考にしています。よって、KT-8005のサービスマニュアルと異なる部分があると思われます。

以下の調整で歪率最小とあるのは、PCにフリーソフトのWaveSpectraをインストールし利用しています。


FM 受信部

    SSG出力のチューナー入力箇所 SSG出力設定値 チューナーのダイアル  電子電圧計接続箇所 調整箇所 調整値
1 IFT 5pFのコンデンサを介して
フロントエンド L6の
タップ部分へ
10.7MHz
75kHz(Dev.)
400Hz(Mod.)
110dB程度
放送波を受信しない位置
(ANT端子未接続)
TAPE REC端子  ・FMフロントエンド L7
・IF基板 L5
歪率最小点
2 IFT  -  -
放送波を受信しない位置
(ANT端子未接続) 
TAPE REC端子  IF基板 L7上側コア  チューナーの
センターメーター指針を
中央に合わせる。
DISCRIMI-
NATOR
5pFのコンデンサを介して
フロントエンド L6の
タップ部分へ
10.7MHz
75kHz(Dev.)
400Hz(Mod.)
110dB程度
放送波を受信しない位置
(ANT端子未接続)
TAPE REC端子  IF基板 L7下側コア  歪率最小点 
4  IFT  5pFのコンデンサを介して
フロントエンド L6の
タップ部分へ
10.7MHz
75kHz(Dev.)
400Hz(Mod.)
110dB程度 
放送波を受信しない位置
(ANT端子未接続)
IFキバン D7カソード  IFキバン L11  (DC計)最大
5 TRACKING FM ANT  76MHz
75kHz(Dev.)
400Hz(Mod.)
6〜10dB 
 
76MHz TAPE REC端子  FMフロントエンド
L1,L3,L4,L6,L8 
出力最大
6 TRACKING FM ANT 90MHz
75kHz(Dev.)
400Hz(Mod.)
6〜10dB 
 
90MHz  TAPE REC端子  FMフロントエンド
CT1,CT3,CT4,CT5,CT6 
出力最大 
5、6を数回繰り返し調整する。(参考:OSC部分のみスケール目盛りの0を76MHzとしL8で、スケール目盛りの10を91MHzとしCT6を調整するとFM周波数目盛りのズレが少ないようです。) 
8 BEACON FM ANT 83MHz
75kHz(Dev.)
400Hz(Mod.)
60dB 
  
83MHz IFキバン Kピン IF基板 VR4 VR4を機械的中央位置にする。
この時の電子電圧計(DC計)の
読みをE(V)とする。
9  IF GAIN FM ANT  83MHz
75kHz(Dev.)
400Hz(Mod.)
22〜23dB 
   
83MHz  IFキバン Kピン  IF基板 VR1 電子電圧計(DC計)の読みを
上記E(V)の70%の位置にする
10 MUTING FM ANT  83MHz
75kHz(Dev.)
400Hz(Mod.)
22〜23dB 
 
83MHz  TAPE REC端子 IF基板 VR4  MUTING SWを1にする。
MUTING動作開始の位置に
調整。
11 AF OUT FM ANT  83MHz
75kHz(Dev.)
400Hz(Mod.)
60dB 
  
83MHz  TAPE REC端子   IF基板 VR2  1.5Vにする。
12 SIGNAL
METER
 
FM ANT  83MHz
無変調
60dB 
  
83MHz  IF基板 D5カソード  IF基板 L18  電子電圧計(DC計)最大
(SIGNAL METER振れ最大)
13 SIGNAL
METER
 
FM ANT   83MHz
無変調
60dB 
  
83MHz  TAPE REC端子   IF基板 VR3  SIGNAL METERの指針を4.5に
合わせる。
14 MULTIPATH 低周波発振器の出力を
C50(1μ)のマイナスリードに接続
38kHz
1mV
 
放送波を受信しない位置
(ANT端子未接続)
IFキバン Pピン  IF基板 L12、13  最大
15 MULTIPATH 不明  不明  不明 不明 IF基板 VR5  不明

15の項については調整方法不明です。

*何も受信していない時、アンテナ端子オープンの時等で発振することがあります。(高い周波数の方で)

 この場合CT2を調整します。